以前はインプラント治療に適さない人として、糖尿病、高血圧、心臓病、肝臓病、脳梗塞後遺症、骨粗しょう症、歯周病、そして喫煙者といった方々でしたが、現在ではこれらがコントロールされていますとばインプラント治療は可能だということです。一番大事なのは、インプラントが植立できるだけの骨の量があるかということです。ですから、80歳や90歳でもインプラントを埋められる骨の量がありましたら可能だということです。
ただし、健康な人に比べますといろいろな配慮が必要となりますから、高齢の方は特に経験豊富な技術力を有した歯科医による治療を受けるほうが賢明でしょう。インプラントの安定期間は、術後、通常下アゴなら3ヶ月、上アゴなら6ヶ月必要とされています。長いように思いますが、インプラントと骨が完全に結合して、安定した状態で人工歯を被せるためには、どうしても必要な時間なのです。安定期間を過ごす間でも、何か気になる症状が現れたり、日常生活の中で違和感を覚えましたら、その都度担当医に相談するようにしましょう。
3時間を超えるインプラント手術の場合は、静脈内鎮静法では対応できませんから、全静脈麻酔(全身麻酔)を施します。まず、全身に対して精密検査を行った後、手術を開始します。手術中は、超短時間作用薬のバルビツール酸誘導体であるプロボフォールを専用の注入ポンプで静脈内に少しずつ注入していきます。注入が続いている間は昏睡状態になっていますから、手術時間に応じて麻酔深度と覚醒を自由に調節することが可能となっています。
手術は、程度によって他の薬剤を追加することもあるようです。インプラントを植立して被せ物をした直後に抜けるという失敗があります。この場合、よくあるのが増骨した後にインプラントに力をかけた際にインプラントの結合が弱くて骨から剥離するケースです。そのままインプラントに力をかけないようにして、しばらく放置していますと大体は再結合して使用可能となるようです。